4月11日「メートル法公布記念日」について詳しく解説していきます。
4月11日「メートル法公布記念日」の概要
4月11日「メートル法公布記念日」は、1921年(大正10年)に日本で「メートル法」が公布されたことに因んで制定された記念日です。
「メートル法公布記念日」には、日本がグローバル化の第一歩として世界で統一された単位を使用することになった日という意義があります。
工業的にはもちろん、商業的にもメートルで統一されることでスムーズに世界進出が果たせる様になったのです。
日本の精密技術は世界に誇れるものであり、特に計測機器の性能は現在でも世界でトップレベルを維持しています。
当時の日本は「大日本帝国」と称していて、1885年(明治18年)にメートル条約に加入したことで、「メートル原器」が交付されました。
それまで日本では、長さの単位として「尺(しゃく)」、重さの単位に「貫(かん)」を用いる「尺貫法(しゃっかんほう)」が使われていました。
1891年には、「度量衡法(どりょうこうほう)」が施行され、「尺貫法」と「メートル法」が併用されることになったのです。
「メートル法」とは、長さの単位に「メートル(M)」、質量の単位に「キログラム(kg)」を基準とするものです。
政府は、この「メートル法」を漢字に当てはめるなどして、普及活動を続けました。
その結果、1921年(大正10年)に「度量衡法」が改正され、「尺貫法」が廃止になり、「メートル法」のみに一本化されました。
しかし日本ではまだ「メートル法」は中々普及せずに、「尺貫法」と混在されて使われる時期が長くありました。
「メートル法」を定着させる為に1951年には「尺貫法」を禁止して、更に年月を経て1966年(昭和41年)に、やっと完全実施に至ったのです。
「メートル法公布記念日」
「メートル法公布記念日」には、幾つかの記念イベントが行なわれてます。
1991年には「一般社団法人日本計量機器工業連合会」主催による「インターメジャー(INTERMEASURE)」というイベントが開催され、現在になるまで毎年続けられています。
内容は、計量計測業界の総合展示会で、新製品が発表されたり、研究開発に関する紹介が行われたりなど、大規模な催しです。
グローバルビジネスを目指す多数の業界からの参加者を迎え、新しいネットワーク作りの拠点となっています。
2018年には第28回を迎え、100以上の出展があり、関連企業や研究機関から2万人近くに及ぶ来場者がありました。
また、同時に「センサーエキスポジャパン(SENSOR EXPO JAPANK)」などの展示会も開催され、入場料は無料とあり、合計来場者は5万人以上とされています。
その他には1995年から毎年開催されている計測・制御技術の「計測展」や、「くすりと度量衡のアンティーク資料館」などがあります。
日本の最先端技術に興味のある人は、是非情報をチェックしてみると良いでしょう。
「メートル法の豆知識」
そもそも「メートル法」とは、長さの単位である「メートル」と、重さの単位である「キログラム」の他に、面積の「アール」、体積の「リットル」などを基準として、十進法で表す単位のことを言います。
世界がどんどん密接に関わる様になってくると、各国で独自に使われている単位の換算が必要になります。
例えば、日本で「1尺」と言えば「0. 303メートル」「11. 93インチ」で、逆に「1メートル」と言えば「3. 3尺」「39. 37インチ」になります。
19世紀以降になると、それらを統合する動きが広まり、「メートル法」を基準にして使われる様になったのです。
重さや面積、体積の単位なども統合され、総称として「メートル法」が使われています。
因みに、メートルの定義は「地球の赤道と北極点をつないだ子午線弧長の1000万分の1」とされ、ここから他の単位も定められました。
その後計量技術が発達するにつれて何度も見直しが行われ、1983年には「1秒の299792458分の1時間に、光が真空中を伝わる距離」と定義されました。
「メートル法公布記念日」に考えたいこと
「メートル法公布記念日」に考えたいことは、「メートルがある便利さ」についてです。
もし「メートル法」がなければ今頃皆がどれほど混乱していたかということを考えてみましょう。
日本国内だけではなく、海外でも通用する「メートル法」により、意思の疎通がよりスムーズに行われる様になったのです。
時間があれば、「尺貫法」の単位や、「フィート・インチ」の単位などについても調べておくと良いでしょう。
自分の身長をそれぞれの単位に換算してみるのもおすすめです。
まとめ
「メートル法公布記念日」は、日本で「メートル法」が施行された記念日です。
単位が統一されたことにより、どれ程便利になったかを考える日にしましょう。